今回はスコープのキャップについてのBlogです。キャップはレンズ保護を目的としてライフルスコープの対物側と接眼側に準備れさています。ご購入時にスコープに付属しているキャップは下写真にみられるプラスチック製ものが一般的です。跳ね上がり式のバトラーキャップタイプは、着脱の手間が無くやはり実用的で、最近ではこうしたキャップを標準化しているメーカーも少なくありません。ライフルスコープはハンターにとって大切なハンティングツールです。野外における雨風と埃塵から光学機器を保護するそのキャップは実用的ではあるものの何か無機質で、私にとってはなかなか愛着を湧かせにくいものでした。
もう少しスコープキャップの選択肢というものは何とかならないものだろうかと、これまでずっと感じてきたところでしたが、今回のBlogを準備させていただくに際し、それを解決する糸口となる機会を得ました。
例えば何かを「さぁはじめるぞっ!」というときに、自然と気持ちがあがってくるような、私の場合、ハンティングにおいてそれが道具で、私にとってライフルスコープがまさにそれなのですが、なんともキャップが…。
そこで、今回Vixen 6-24x58 のスコープキャップを作ってみることにしました。使用する材料は糸とTOCHIGI LEATHERの茶系色レザー&藍染加工を施したレザーです。
製作工程はさておき、こちらがVixen 6-24x58用に準備をした完成品です。小さいのが接眼用、大きい方が対物用です。プロトタイプなので、ここからブラッシュアップしつつ地味なギミックを組み込んだライフルスコープキャップに仕上げていくことを考えています。こちらは継続案件ですので、Updateは先のBlog(*2021年10月4日更新)にてご報告してまいります。
キャップの内側にはスウェードを用いているので大変滑らかな感触です。キャップ内寸のアローワンスがタイトなので気密性が高く、キツめなのでキャップが自然落下することはありません。デザインに加え、着脱と落下防止のあたりが改善すべき課題でしょうか。
話変わってライフルスコープ。
ライフルスコープというのは単一カラー、基本クロです。この辺りは大小スコープブランドが苦労している点のひとつです。スタンダード、流行、売れ筋、業界初、などに加えて競争を意識した価格設定。小ロット多品種展開がなかなか難しい、それがライフルスコープです。
好きな色にしたければ、特注でセラコートをかけることも可能ですが、ライフルスコープはもっと簡単に外観を色々とカスタマイズ出来るようになると楽しいはずです。その点、バリエーション豊かな交換式のスコープキャップがあれば、少し退屈な本体色のアクセントになり得るかもしれません。
要求の高い顧客に応じた複雑なカスタマイズを提案することで、ハイエンド層から絶大な支持を受けている狩猟メーカーもあります。特に欧州メーカー、銃器について言えば、実銃にファッションといった要素を取り込んだ製品を目にします。私の憧れは独Blaser社(外部リンク:独語)の製品です。それは単に色を変えたというものではなく、ユーザーのニッチな欲求を深く広く拾い上げ、メーカー自身が考え抜いて製品へ取り込んだ結果の成果物なので、製品と機能、そして新しいデザインを構成する異なる材料同士の調和、加工技術、職人技などの集大成がそこに詰め込まれているわけで、それは工業製品なのですが趣味を楽しむ人々へ向けてつくられた特別な美しい狩猟道具なわけです。そんな道具で存分にアウトドア。それは気持ちが上がるはずです。
話が上手くまとまりませんでしたが、今回はライフルスコープキャップを作ってスコープをカスタムアップしてみよう。といった趣旨のBlogでございました。
長々となってしまいましたが、今回もここまでお付き合いをいただきありがとうございました。
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