BKLのライザーマウントで空気銃の不自由を解消する。

空気銃にライフルスコープを取付けようとする際、スコープマウントが必要になるわけですが、当該銃器メーカーの純正製品以外のスコープマウント、例えばワンピース型のマウント導入を検討する場合、空気銃メーカーのモデルによっては、それらをそのままでは取付けることが出来ない、といったケースが発生します。

 

ワンピース型のスコープマウントを取付けることが出来ない主な理由は、空気銃側のマガジン位置です。デントラーマウント、エラタック アジャスタブル傾斜マウントも共にワンピース型のスコープマウントになります。

 

そこで、今回はこのあたりの不自由さを解消するための解決方法についてBlogを用意させていただきました。

 

こちらの写真はエラタック アジャスタブル傾斜マウントのレール側です。ピカティニーレールに対応しておりますが、前述のワンピース型マウントですので、空気銃側マウント部への取付けをあきらめざるを得ない空気銃ユーザー様はいらっしゃるかもしれません。

 

しかしながら、今回はそうした不自由さへの解決方法をご用意しております。それではBlogいってみます。

例えば解決方法その①、ピカティニーレールアダプターでマガジンを回避。

 

こちらはEGW製の11㎜レール用のピカティニーレール変換アダプターす。手元の定規で測ってみたところ、レール全長は14㎝弱です。11㎜レール用のアダプターは多く市場に流通していますが、この製品はリコイル時の反動でスコープが後方へズレるといったことは一切ありませんでした。

レール側のエッジは鋭く立っており、4本のトルクスねじで締上げることで空気銃側のレールをガッチリとホールドします。

 

ピカティニーレール式でさえあれば、エラタック傾斜マウント、或いはデントラーマウント側に取付けることが可能なわけですが、このままでは空気銃側のマガジン部分干渉問題は未だ解消されていません。

 

とりあえず、EGW製の11㎜→ピカティニーレール変換アダプターをエラタック傾斜マウントに装着してみます。少し重くなった感が既に写真からも醸し出されています。ここから更にソリューションパーツを追加していきます。

 

長らくお待たせいたしました。次のカットはいよいよ今回Blogテーマのライザーマウントです。

 

 

これが ライザーマウントです。この1ブロックで1.7cmの下駄を履かせることが出来ます。このライザーマウントのアドバンテージは、縦方向への継ぎ足しが可能な点であることに加え、左右方向、合計3方向への拡張モジュールベースとしての機能をこのブロック1個で実現しています。

こちらは別方向からの図です。安価な変換アダプターを用いると、光学機器が片方へ大きく傾いてしまうことがあります。

 

理由は、製造過程における加工精度が未熟であることに加え、片方向からネジ締め加圧によるアダプター部品の傾き発生が製品設計時に考慮されていないためです。分離型ツーピースのマウントリングをスコープ固定に用いようとする場合も同様です。前後支持具の締上げ具合が原因で、繊細な内部構造を有するライフルスコープに僅かな捻じれが発生することもあるようですので、注意が必要かもしれません。

 

このライザーマウントの場合、スリット(切り込み)が入っているため、レール固定の際にネジ締めをすると、スリット効果により、11mmレール接地部分の左右両方向が、センターへ向けて締め上がります。結果、前述の傾きが発生してしまうといった問題を引き起こすことなく、支持具としての役割をはたしてくれます。

 

但し、分離型2pcリングマウントとして用いるケースついては、前述の通りです。

 

ライザーマウントを2個、縦に組んでみました。下駄の高さは約3.4㎝です。これはちょっと下駄すぎる感じかもしれません。さて、いよいよ今回Blogの核心に迫って参りました。

こちらはライザーマウントを前後1ブロックずつ取付けてみた図です。下駄の位置は前後にもう少し動かすことができそうです。

 

実際に空気銃に取付ける際のアイレリーフの取り方については、スコープをもう少し後方へ動かすか、エラタック傾斜マウントをピカティニーレールに固定する位置を工夫することで何とかなりそうです。

ちなみにこちらはデントラーマウントのバリオを取付けた図です。光学機器が載っていないこの状態で、ダブルデッカーの様な見た目になっていますが、高品質なメカメカしさが何とも言えず、ハードウェア好きには抗い難い誘惑です。

デントラーマウント、バリオをライザーマウントに載せ、エイムポイント Micro H2をマウントしてみました。ちなみに、デントラーマウントのバリオは、2挺目の猟銃に用いるベースレールです。

 

1挺目の装薬銃にデントラーのベースレール(ベイシス)を取付け、2挺目のプリチャージ式空気銃にライザーマウントで下駄を履かせたバリオを導入すると、何と、エラタック傾斜マウントまでもデントラー化(*ゼロインを維持した状態でスコープの自由な着脱を可能とする)させることが可能です。

最後に、例えば、FXクラウンをご使用中のハンター皆様の場合、空気銃側のレールは11㎜です。このままではエラタック傾斜マウント、デントラーマウントを導入することは難しいですが、ライザーマウントを導入することで得られる前後1ブロック高さ1.7㎝の下駄(下レール11㎜/上11㎜、または下レール11㎜/上20㎜)に加え、11㎜/11㎜の場合は更にロープロファイル仕様の11㎜⇒20㎜変換アダプターを履かせることでマガジン部分を回避することが可能です。

最後にお知らせです。

この度、米国BKL Technologies社の日本市場におけるライザーマウントを含む製品取扱いにつきまして、日本国内における販売代理店としての契約を正式に締結するに至りました。2022年8月より、日本国内における販売を開始(更新:令和4年8月5日)させていただく予定です。詳細はHP又はInstagramにてご連絡をさせていただきます。

 

今回も少し長めのBlogになってしまいましたが、ここまでお付き合いをいただきありがとうございました。

 

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