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革製、猟銃用ガンスリングを作ってみる。その②

革でガンスリングを作ってみるシリーズ、その②です。

前回ブログでは本プロジェクトの裏側の様子を簡単なBlogでご紹介いたしました。今回Blogでは、最終的に出来上がったプロトの革製ガンスリングを見ていきます。

 

【プロトタイプ】

デザインは一般的なガンスリングです。重さは250g。

全体的に平面。カメラストラップ、ギターストラップしかり、理由はいろいろとあるのかもしれませんが、ガンスリングも平面の方が猟銃を持って移動する際に都合が良いからなのかもしれません。

 

国産レザーを贅沢に使い、縫製に少し面倒な手間を掛けつつ、ガンスリングにはギミックをアドオンしてみました。ちなみに今回の撮影に用いたのは遊戯銃のSteyr Scoutです。

 

それでは行ってみます。

【実用と耐久性】

ガンスリングの本体重量は245g。金具とパッドに使用した低反発素材以外はすべて国産レザーを使用しています。使用した糸は上下8番。ピッチは2.5㎜、箇所によって3㎜で縫製をかけています。

 

先ずは先台への取付けです。スイベルにクルっと通して固定します。ガンスリングでよく見かける一般的な取付けです。

 

この部分は運搬中に最も加重される箇所です。金具を含め、今回製作したプロトを改めて見直しつつ、先の製作へ向け改善を図ります。 

【ギミック】

ライフルスコープを取付けた状態の猟銃重さは結構なもの。本体の肩当ストラップ部全体には、厚手幅広の低反発素材をクッション材として内側に忍ばせています。写真の立体的な部分が今回のハイライトです。ギミックを仕込みました。この部分は、取付けモジュールの組合せにより、シューター側でそれら使い方に幅広の柔軟性を持たせることが出来るようにしていくイメージで用意したものです。

【ディタッチャブル】

ディタッチャブルという言葉、たまに目にする外来語です。Detachableと書きます。日本語で ❝取り外し可能な❞ という意味です。

 

これを踏まえて写真の突起物。ここが今回ギミックを仕込んだ立体箇所です。肩に銃を背負ったとき、この部分は肩の丁度真上に位置します。

 

実はこれ、ディタッチャブルなペレット入れ(になる予定)です。私は左肩に猟銃を背負いますが、このケースは現状位置よりももっと肩甲骨の少し左下にくると便利です。冬場には厚手のジャケットを着こみますので、そのあたりも考慮に入れておく必要があります。

 

ディタッチャブルといっても、着脱時の気持ち良さも大事です。この辺は動画でお伝えができればと考えていますので、楽しみにしていてください。

 

こちらのカットは分離した1段目のみをガンスリングに取付けた状態の図です。突起しています。サイズ的にはエアライフルのマガジンホルダーにも良いかもしれません。この部分の改善と発展アイディアにはまだまだ可能性が残されています。

 

プロトに仕込んだこのギミックは2段構造であり、構成されるフラットな円柱ケースは2つに分離します。この立体部分そのものをガンスリングから取り外し、ポケットに収納しておくことも可能です。

【創る/作る】

こっちのカットは2段目のみが取付けられた状態の図。むかし小学校で図工と家庭科の授業がありました。ガンスリングを形にしていく作業は、当時のその両科目に並行して取り組んでいるような時間で、このプロジェクトを進める工程はとても楽しかったです。

 

自分好みのガンスリングを作ってみたことで、猟銃にスコープをマウントしたシステム全体が醸し出す雰囲気も随分と変わり、気分も上がります。

 

今回使用した革は黒系レザーですが、茶系レザーをガンスリング全体に使っていくプロジェクトも進行中です。

 

お伝えし忘れましたが、ライフルの弾2発を収納できるポケット(下写真)も備わっています。

 

このガンスリングProjectは今後も継続的に進めていく予定ですので、先の展開を楽しみにしていてください。

 

今回もここまでお付き合いをいただきありがとうございました。

 

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