今回のブログは、ドイツ射撃専門誌VISIER107へ掲載された、22口径精密射撃競技銃による遠距離射撃テストレポートに触れていきます。この記事を取り上げさせていただいた理由は、このテストに使用されたスコープマウントが、エラタック傾斜マウントという理由からです。これらの競技銃は50m射撃を想定して設計されているものですが、テストが実施された射撃距離は100m、200m、300mでした。それではBlogいってみます。
【はじめに】
このブログは、ドイツのRecknagel GmbH社の協力により、独射撃専門誌VISIERから許可を得て用意されていただいておりますので、写真及び記事の2次転用にはご注意下さい。
【屋内射撃施設】
VISIERのテストは、ドイツ、ウルムにあるMSZUにて実施されました。この射撃場はウルム市にある屋内射撃場です。ウルム市周辺には大手銃器メーカーを含む、業界の関係会社が多くその拠点を構えています。
この屋内射撃場は、ドイツ国内の銃器メーカーを始め、多くのシューターに利用されている、格式高い射撃専用の施設です。
【精密射撃用競技銃】
VISIERのテストに使用された精密射撃用競技銃は2種類。アンシュッツ 54.30 と、ワルサー KK500 エキスパート の2挺です。
テストレポートでは、精密競技射撃用の銃器としては、22口径、単発式ライフル銃カテゴリーにおいてキングクラスと言われるのこの2挺。
50m用として開発されているこれら銃器の性能限界を見極めるべく、100m、200m、300mの距離でテストを実施しました。
【11㎜レール】
精密射撃用に用いられている競技用の銃器には、原則としてライフルスコープを取付けることはありません。
しかしながら、今回のテストを実施するに際し、ライフルスコープを取付ける為に、銃器側の11㎜レールを変換する必要がありましたが、11㎜からピカティニーに変換するアダプターは一般的に流通しているので大丈夫だったようです。
使用されたマウントはエラタックのブロックマウント。片方は20MOAの固定傾斜、もう片方はエラタック傾斜マウント(アジャスタブル)。
【競技用以外と比較】
このテストレポートで面白い点は、競技用精密射撃銃と、競技用として用意されていない他の22口径ライフル銃と比較実験を行ったことです。
アンシュッツ、ワルサーに加え、サベージ、CZ、Ultimatum Deuceを加えた5挺の22口径ライフル銃が登場します。
【まとめ】
ドイツ人は自分の意見を言う際、かなり率直なところがあるように感じます。年齢はあまり関係なく、自分が信じた感覚で、相手に対しストレートで物を言います。これは相手への敬意に欠けるということではなく、双方のコミュニケーション領域を擦り合わせ、先ずはお互いを理解しようとする作法第1段階のような気がします。ただし、合わない時は第2段階へは進まない。たぶん。初めは多少戸惑う方もいらっしゃいますが、私にとっては、一方的ではなく、互いに言いたいことを言い合える関係性というのは、特に仕事を一緒に進める場合は不可欠かもしれません。ということで、ドイツ人のその道のプロによるガツンとくるVISIERのテストレポートですが、日本語翻訳版をご用意いたしました!ので、ぜひ。
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【距離計を内蔵したドットサイト】
こんな光学機器もあります。
狩猟における実際のフィールドでは、標的までの距離を知っているか否かで、得られる結果に大きな違いが現れます。
DoRaSight(ドラサイト)は、レンジファインダー内蔵型のドットサイトです。つまり、ドットサイトの赤点を覗きながら、視点の移動で標的までの距離が判る。測定可能な最大距離は800メートル。